ウナとライオンの物語の続きです。第1章を読んでいない人は、まず第1章をみてください。
レッドクロスの馬が音をたてていらだっている一方で、ウナのロバは脚をゆっくりと優雅に動かしながら、その大きな馬とがたがた揺れる馬具を不思議に思うのでした。
それほど進む前に、嵐がやってきました。空は暗くなり、雨は激しくなりました。隠れ場所でも見つけなかったら、ずぶぬれになっていたことでしょう。その森には、葉が生い茂った高い木々が両側に生えている広めの沿道があり、そこではその雨もさえぎられていました。それはとても美しい森でしたので、ウナたちは、鳥たちの歌声や話に夢中になり、どこへ向かうかも気にせず、その沿道に沿って歩いていきました。それから、雨がやんで、元の道に戻ろうと思いましたが、見つかりませんでした。
ウナたちが、さらに歩き続けていると、大きな暗い洞穴にたどりつきました。レッドクロスは、さっと馬からおり、小人に槍を授けると、洞穴の奥に何かひそんでいないか確かめにいきました。ウナは、「無理をしないで! このあたりはとても危険な場所だから。もしかしたら奥にはあの化け物がいるかもしれない。」と叫びました。
震える小人も、レッドクロスに戻ってくるようにお願いしました。しかし、レッドクロスは、「戻るのは恥だ。有能な者なら、暗闇など怖くない。」と。そういって、中に入ってゆくと、彼の鎧の輝きから放たれる僅かな光の中に、恐ろしい化け物の姿がありました。それは、とても醜い頭部と、長くて斑点のある蛇のような尾をもっていました。そして、レッドクロスに向かってきて、激しくうなりました。レッドクロスは、剣で立ち向かいますが、化け物は長い尾で彼をまきこむので、もう少しで命をおとすところでした。ウナは、彼に向かって、怖がらず、化け物をうちのめすようにと応援しました。すると、レッドクロスは、全力で化け物をうちつけ、ついに頭部を切り落としました。
こうして、ウナとレッドクロスは、喜んで道を進んでいきました。夕暮れになったころに、森からでる道を見つけました。彼らは、その道で、一人の優しそうな老人にであいました。彼は、近くの小さな村にある彼の小屋にとまってゆくようにというので、ウナたちは喜んでお世話になることにしました。
この後、さて、どうなるのでしょう。第3章へ。
なるぞーでした。またお会いしましょう。
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コメント
[…] 今日はここまででお許しを。続きをお楽しみに。 […]