ウナとライオンの物語 (Una and the Lion) 最終章

モナとライオン コインに秘められたストーリー

はじめて読む方は、第1章からお読みください。少し長くなってしまいましたが、よろしくお願いします。

 

その森には、原住民族がいました。彼らの中には、人間というより野獣という方が近いような者もいました。彼らは星空の下で踊りを楽しんでいましたが、ウナの叫び声が聞こえると、何が起きたんだと躍りを止めました。

サンスロイが彼らを見ると、その無造作な長い髪や毛深い手足、野獣のような顔立ちにおびえ、あわてて馬に飛び乗り戻っていきました。しかし、その民族は、本当は穏やかでした。彼らは、美しいウナがとても怯えていて、悲しそうだったのを見て、微笑みながらウナに近づきました。そして、ウナの前でひざまづき、足にキスをしました。

ウナが民族を怖がらず、信頼すると、彼らは喜び、踊りや歌をはじました。緑の枝をおり、ウナの歩こうとするところへ広げました。また、葉で王冠をつくり、ウナの頭に載せ、彼女が女王であることを示したのです。彼らはウナを民族の長のところに連れていきました。民族の長も、それから森の精も、みな喜んで迎えてくれました。

ウナは、長い間、彼らと一緒に、女王として暮らしていました。すると、ついに、一人の勇敢な騎士が現れました。彼の父は民族の猛者で、母は優しい女性でした。彼は父ゆずりの勇敢さをもっていました。小さい時にはよくライオンからライオンの子を盗んで楽しんでいました。また、ヒョウ、シカ、蛇、オオカミなども、むちをもって操っていました。彼は怖い物知らずでしたが、母ゆずりの優しさをもっていました。

そして、ウナがレッドクロスやライオンとの出会いなどこれまでの経緯を語るので、騎士はウナを可哀そうに思いました。彼は、ここを抜けだしレッドクロスを探そうといいました。ある日、ウナと騎士は、民族を立ち去り、夜には彼らからかなり離れたところまできました。

ウナが逃げ出したことをしった意地悪な魔術師は、巡礼者に変装し、ウナとその勇敢な騎士に森へ会いに行きました。ウナは、「胸に赤い十字架をつけた騎士について何かご存知ないですか?」と老人に尋ねました。すると、老人(魔術師)は、「はい。私は、今日、彼がある騎士に殺されたのを見ました。」と答えました。ウナは、この残酷なウソをきいて、気を失いそうになりました。勇敢な騎士は、ウナをささえて慰めました。彼は、「レッドクロスを殺した騎士はどこにいるか知っていますか?」と、その巡礼者に尋ねました。巡礼者は、「近くにいます。ある泉で傷を癒しています。」と答えました。

騎士はすぐさま、その泉へ向かいました。ウナは追いつけません。たしかに騎士が泉にいました。それは、ウナのライオンを殺したあのサンスロイが魔術により騎士になっていたのでした。勇敢な騎士は、剣をぬいて、彼の方に向かっていきました。「レッドクロスを殺した奴だな。私がかたきを討ってやる。」というと、サンスロイは「私はレッドクロスを殺してなんていない。だれかがお前を殺させるために私のところへ送り込んだんだ。」といいました。二人は、激しく戦いました。傷口から血は流れ、戦う足音は地響きのようで、その動きからは風が鳴り響くのでした。ウナは、その戦いが、とても怖くて、その場を逃げ出してしまいました。

ウナがまだその場所から遠くはなれる前に、小さなものがウナに近づいてくるのを見つけました。それはウナの小人でした。その悲壮な様子から、ウナはレッドクロスに何か不運があったのだとわかりました。レッドクロスは、ウナと別れた後、いくつもの危険に会い、ついに巨人につかまり、牢に入れられていたのです。小人は、巨人にレッドクロスが殺されぬように、すぐに戻りました。

ウナはレッドクロスを愛していたので、小人がこれまでの経緯を話してくれた時、胸がつぶされそうになりました。しかし、レッドクロスを助けることを決心し、雨の日も風の日も、山を上り下りし歩き続けました。そして、ついに、幸運にも、アーサー王子とその従者に出会います。彼は、この国の騎士の中で最も勇敢で最も信頼できる者でした。ウナはアーサー王子にこれまでの経緯を話しました。アーサー王子は、「安心してください。きっとレッドクロスを自由にしてみせます。」と約束しました。

そして、王子はその約束を守るのでした。

その後、ウナとレッドクロスは、結婚し、過去をわすれるほど、幸せにくらしたということです。

 

いかがでしたか? 正直いうと、いまいち何を伝えたいのかがよくわからないのですが、よくいえば妙な脚色がほどこされていない、いろいろな想像力を駆りたてるストーリーかと思います。いずれにしても、ウナとライオンという遠い伝説のようなストーリーが、何百年も前にコインとして造られて存在していたということに、深い感銘を受けるかと思います。

なるぞーでした。またお会いしましょう。

ブログ村での順位上昇を日々の励みにしています。できましたら、ブログ村での応援(この下のボタンをクリック)お願いします!

 

にほんブログ村 コレクションブログ コイン・貨幣へ
にほんブログ村

コメント

  1. […] 次回は最終章クライマックスへ。 […]

タイトルとURLをコピーしました